2021年3月26日金曜日

最終的には苦言です。

ソフトテニスの全国高校選抜大会、無観客試合となったことでエースマネジメントによる全試合配信のためのクラウドファンディングが行われていますが、それについて一石を投じるtweetをしている方がいました。


まさ(@like_st8v)さん


素性は不明ですが、今回の問題提起の為にアカウントを作成したとのことです。この方がtweetの中で仰っている通り、今更乗っかったり声をあげるのは日本人らしいセコさがあると思いますが、僕はこの方の問題提起を通じて気づかされたことがあるので考えをまとめたいと思います。

無観客になった高校選抜

上述の通り今年度の同大会はコロナ禍により無観客となり、選手のチームメイトや保護者すら会場に入れません。そこで、船水雄太プロと荻原雅斗さんの会社・エースマネジメントが全試合ライブ配信を行うことを申し出、そのための資金として200万円のクラウドファンディングを行っています。



僕がこのクラウドファンディングの知らせを目にしたとき、取り組み自体にすばらしさを感じたのでわずかですが支援をさせていただきました。まず僕の立場として、保護者やチームメイトをはじめとしたたくさんの「見たい」人たちがいる以上、ライブ配信はぜひ行ってほしいと思っています。ただ、この200万円という目標金額を見たとき、僕も何も思わなかったわけではありません。

200万円は適切な金額なのか

僕は、200万円という金額が全試合をライブ配信する際に十分な額なのかどうかが気になりました。単純に「そんなに要る?」と思ったのではなく、これが十分なのか不足しているのかがわからなかったのです。素人考えですが、複数のコートで同時進行する試合を中継するのに必要な機材、人手、その他もろもろの費用が200万円で十分なのか。

僕は最初「200万円で足りるの?」と思いました。

たぶんなんですけど、プロ野球やサッカーの中継にかかっている費用ってもっと高いんじゃないかと思ってるんですよ。知らないですけど。昨日もサッカー日本代表の親善試合がありましたが、これぐらいの規模になると200万じゃきかないですよね、絶対。

まぁソフトテニスの高校選抜大会をそれらと並べて考えるのは間違っているかもしれませんが、それにしたってやっぱり足りてるのかどうかわかりません。正直、余ってるなら余ってるで良いんですよ、個人的には。

持っていなかった視点

僕がこの方のtweetをもって気づかされたことは、高校選抜大会は高体連の事業であり、それを通じて過剰に利益を得る民間企業・団体があることに問題があるのでは、という視点です。これはまったく考えていませんでした。どちらかといえば、エースマネジメントが儲かったとしてそれはそれで良いじゃん、ぐらいに思ってました。なぜなら、僕もソフトテニスを商業化・興業化して儲かるスポーツにしていくことは必要だと思っているからです。

ただ、高校選抜大会は高体連の事業であり、そこには税金が投入されている以上公益性の担保されるべき事業であるという視点はまったく抜けていました。僕も自分の企画したソフトテニスに関する活動に、市のソフトテニス連盟も巻き込んで話を進めようとする中で公共性・公益性という壁にぶつかったことは何度もあります。それにもかかわらず、高校選抜のことについてはまったくその発想がありませんでした。

そこが、ちょっと恥ずかしいんです。

色んな人の意見を目にし耳にし、気づかされることはたくさんありますね。

あえての苦言

僕としては、大切な気付きがあったと思っています。ただ、まささんの指摘の仕方はいちいち攻撃的に見え、それだけ怒りを抱えておられるのかもしれませんが、やはり見え方としてはあまり良いものではないなと感じています。

対して、荻原雅斗さんは「今回は特に誹謗中傷が多い。でも負けません!」というようなtweetをされていますが、これについても向き合うべき指摘には向き合い、開示すべき情報は開示すべきだと思います。上述した通り、僕はもともと「200万円で足りるの?」と思ってました。もし、200万円が十分な金額で、利益となる部分がエースマネジメントの費用として計上されるなら、それはそれで開示すべきです。少なくとも、僕はそれについて文句を言うつもりはないです。高校選抜の晴れの舞台をライブ配信できるように動いたことへの対価は受け取ってしかるべきだと思っています。公益性の高い事業に関わる以上、会計報告はあった方が良いと思いますよ。

最後に。申し訳ないですが、上述した荻原雅斗さんの「負けません!」tweetに対して「雑音に負けるな!」だの「文句言う人の声は気にするな!」だの信者じみたリプライがいくつも飛んでいるのには、はっきり言って気持ち悪さしかないです。荻原さんをはじめエースマネジメントの取り組みがどんなにすばらしいもので応援していても、向き合うべきことには向き合うよう諭すのも応援だと思います。僕も、エースマネジメントをはじめソフトテニスで生きる道を切り開く人たちを応援していますし、仲間だと思っています。だからこそ、エースマネジメントの皆さんには擁護の声に感謝しつつも、向き合うべき指摘にはきちんと向き合って今後に活かしていってほしいと心から願います。

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